1 はじめに
これはTRPGシステム「アドバンスト・ファイティング・ファンタジー2版」のシナリオです。
初心者GM、初心者PL向けを意識して作ってみました。
想定PL人数は2〜4となっています。
場所はアランシア大陸のチャリスと言う都市の南西、逆風高原とトロール牙峠の間にあるコーブンと言う村から山の方に少し行った小さな村です。
ひつじを飼っている農家の小さな女の子から、5匹の七色のひつじが逃げ出したので捕まえて欲しいと言う依頼を受けるシナリオです。
2 キーパー向け情報
初心者GM、初心者PL向けを想定したシナリオで、
セッション時間は2〜3時間を予定しています。
PLが初心者での場合はサンプルキャラクターを使うと良いでしょう。
人数が3人の場合は、魔術師ヴィスレインと戦士系を一人、3人目は好きに選ぶと良いと思います。
戦闘も2〜3回程度で、短めのシナリオとなっています。
物語の背景は、悪の魔法使いザラタン・マーの部下が、森の奥に居る巨人をそそのかして聖樹を切ろうとしている所を、ひつじを探している途中の冒険者が偶然見つけ、これと戦うという流れになります。
クリア目標は、森の奥で聖樹を切り倒そうとしている巨人を何とかして「羊を5匹取り戻す事」とします。
なないろ羊は七色草を食べる事で毛が七色になって行きます。
七色草を作っているのは全体MAP Hのエリアに居る女神です。
女神自身はそれを知っていても知らないと言う設定でも構いません。
その場の雰囲気に合わせて面白い場面になるようにして下さい。
略語解説
・AFF 基本ルルブ
・OTP モンスター辞典
・BTP 超モンスター辞典
MAPは大きな森のMAPが1枚、
イベント用のMAPが4枚です。
モンスター辞典のp12〜13の地図をPLに見せれば、PL達が今回冒険する場所が何処なのか解りやすいと思います。
・技能判定の覚え書き
聞き耳は
技術点+「技能:感知」≧2d6
罠感知は
技術点+「技能:罠」≧2d6
森の知識(エルフ)
技術点+「技能:森の知識」≧2d6
動物の知識
技術点+「技能:動物の知識」≧2d6
鑑定
技術点+「技能:鑑定」≧2d6
で判定すると良いでしょう。
※魔法のアイテムの鑑定は、「鑑定」と「魔法の知識」が両方必要で有る事に注意してください。(P30)
3 主なNPC
○村人
・羊飼いの女の子 レイン 技術点6 体力点7 幸運点 8
※動物を従わせる時の判定は、技術点+3
・犬(実は狼) ボー 技術点7 体力点6 幸運点 7
※能力値のあるNPCはディレクターがアドリブで動かしてください。
特にレインは戦闘に参加させない方が良いでしょう。
ボーはレインを守る時にはレインの代わりに戦闘に参加するでしょう。
ゴブリンやその他の敵がヒーロー達を離れて女の子を攻撃しに行くシーンを作りたければ、アドリブで差し込んでみて下さい。
きっとPL達は自分たちが動かしているのがヒーローであると思いだしてくれる事でしょう。
○エネミー(p118)
・ゴブリン 技術点5 体力点5 攻撃体数1 AFF p127
・石ゴーレム 技術点8 体力点11 攻撃体数2 OTP p54
・人オクトパス 技術点7 体力点7 攻撃体数2 BTP p146
○ボス
・フォレストジャイアント
ハイリホー 技術点9 体力点9 攻撃体数2 AFF p127
・黒魔術師
黒き衣のローブ(名前がローブ) 技術点4 体力点9 魔法点10
呪文
・ストロングアーム AFF p78
・スリープ AFF p79
・フォースボルト AFF p78
○ワンダリングモンスター (P118)
※何かあったときの為に
・大ネズミ 技術点5 体力点4 攻撃体数1
・ゴブリン 技術点5 体力点5 攻撃体数1
・オーク 技術点6 体力点5 攻撃体数1
・狼 技術点7 体力点6 攻撃体数1
・大グモ 技術点7 体力点8 攻撃体数2
4 導入
GMの台詞
〜〜〜〜〜
場所はアランシア大陸のチャリスと言う都市の南西、逆風高原とトロール牙峠の間にあるコーブンと言う村から山の方に少し行った小さな村での話。
君達は落胆していた。古代遺跡の地図を手に入れ、一攫千金を夢見て山奥まで来たが、目的の遺跡は『魔法の爆発』の後が有り、遺棄されて久しかった。
『魔法によって変異したモンスター』の住処になっていた為これを討伐したが、特に金目の物も魔法の品も見当たらず君達は探索を中断した。
だがそんな君達に、魔物を討伐してくれたという事で村人達は親切にも食料を分けてくれ、一夜の宿を提供してくれた。
君達は傷を癒やし、お礼を言って止めてくれた農家を後にしようとしたところ、その家の小さな女の子が君達に声を掛けてきた。
「お願い、森の奥に逃げ込んだ『七色ひつじ』を探して」
七色ひつじとは古の文献に載っている魔法のひつじで、七色に光る毛が取れ、その毛で作ったセーターを着ると、吹雪の中でも寒さを感じないと言う伝承がある。まさかそれがこんな山奥で見つかるとは!?
詳しく話を聞くと、昔から体の一部に七色の毛が生えるひつじが居たが、そのひつじの子孫を増やして、やっと5匹まで増やしたらしい。
そのひつじが全部居なくなったらしい。
もしそのひつじが売れたら、山奥の村も裕福になるだろうし、少女は自分の牧羊犬と共に一人でひつじを探しに行ってしまうだろう。
(オフラインセッションなら、雰囲気たっぷりにPL達を見渡して少し声色を変え重厚感たっぷりに宣言しましょう)
君達が普通の冒険者ならこの依頼を断って山を下りても良い、だが忘れてはいけない、『君達はヒーロー』なのだ。
※ここでロールプレイがすきなPLが居たら、少し時間を取ってあげて下さい。
PLが引き受けると、少女の顔はぱっと明るくなります。
君達は少女の案内で、牧草地の奥にある森に、踏み入る事にした。
〜〜〜〜〜
5 MAPイベント
PLの前に「hitujimap1」か「hitujimapGM」をだしましょう。
PLに「この森は5×5を1エリアとして合計9エリアのMAPとなります。マップは上方向を北とします」と告げて下さい。
ディレクターは「hitujimapGM」を印刷して持っておくと良いと思います。
PL達は先ずAのエリアからスタートします。
目次(GM用情報)
A 茂みの深い広場
B 森の小道
C ゴブリンの根城
D 急な流れの川
E 濁った湖
F 緩やかな流れの川
G 湖の中の聖樹
H 干上がった湖
I 穏やかな流れの川
〜〜〜〜〜
A 茂みの深い広場
GMの台詞
「君達は細い小道を辿って森の中を歩く。
森に詳しい猟師やエルフの目で見るまでも無く、小道の上にはひつじの蹄の後が残されている。
何故かは解らないが、どうやらひつじは時々この小道を通って、森の奥に入っているらしい。
森が少し開けた場所に、茂みの深い場所がある。
ひつじの足跡はその茂みに向かって居るようだ。
ひつじの気配がする、だが同時に茂みから飛び出たゴブリンの頭も!?
〜〜〜〜〜
※ここで「mapA」をPLの前に出します。
「mapAGM」はディレクター用の資料です。
このギミックは、茂みの中に居る隠れた羊をゴブリンから助けるために、PL達が茂みに入る場面を想定しています。
羊の位置の処理が解りにくかったりめんどくさいなと感じたら、『羊の情報も公開』して構いません。楽しければそれが一番です。
「ゴ1」はゴブリン1の略で、1〜4まで体居ます。
「羊1」は羊で、1〜3匹居ますが、PLにはその位置が解らないようになっています。
ゴブリン、羊、PLは1手番にマスを一つ移動しながら移動します。
ゴブリンの移動は4方向にランダムに行動し、斜め方向に移動します。
羊の移動も4方向にランダムに行動し、上下左右に移動します。
4面ダイスを使うか、6面ダイスで5と6が出たら振り直しましょう。
特に何処が1かは決めていませんが、迷うようなは左上が1とします。
ゴブリンは羊と重なると羊を捕まえ、その位置で飛び上がって悦び、次のターンから下方向に斜めに移動し南のCのエリア(ゴブリンの根城があります)に逃げようとします。
『薄い緑の部分は、PLは4マス進めます(茂みの外に居たらゴブリンに追いつけるかも?)』
濃い緑の部分はどの方向にも1手番に1マス進めます。
PLとゴブリンが重なると、戦闘が始まります。
1戦闘ターンも1手番と数えます。
戦闘が始まったらヒーロー達は合流するかもしれません。
ゴブリンが羊を連れて逃げ去ってもCのエリアに行くので心配はありませんが、PLには伏せておき、NPCのレインに心配そうな顔をさせましょう。
PL達には緊迫感のあるイベントになるでしょう。
GMは「mapA」の上に、ゴブリンのコマを置きましょう。
ここで少女のレインが「あっ!あれは『斜め移動ゴブリン』よ!」と言います。
PLのコマは左上から下に向かって一列に並べて下さい。
1手番毎にゴブリン、羊、ヒーローの順番で動かしましょう。
ゴブリンが倒されるか、逃げ去っていなくなるとイベントは終了です。
イベントが終了すると、PL達は茂みの中に『七色に光る草』を1本見つけます。
<鑑定>(技術点+「技能:鑑定」≧2d6)に成功すると、この草が羊を七色に光らせているのでは無いかと解ります。
「運試し」をすると更にもう一本見つける事が出来ます。
この草は一本に付き金貨10枚で売れます。
ヒーロー達が少し持って行くぐらいは構わないでしょう。
見つけた羊たちはおとなしくレインとボーについて来ます。
ゴブリン 技術点5 体力点5 攻撃体数1 AFF p127
○戦闘後
※戦闘後治療P67
各戦闘後は『一回だけ』治療の判定を試みる事が出来るのでPLに教えると共に、「PLに有利なルールなので、憶えておいてください」と頼みましょう。
GMは不慣れなルールは忘れる事があります、大胆にPLに協力を頼みましょう。
<治療>p31の方法は
技術点+<技能:治療>≧2d6
です。
○このエリアから直接東のエリアDに進もうとした場合。
<登攀>p29に二回連続で成功すると登れます。
PLがどうしても行きたい場合は進めると教えてあげて下さい。
しかし同時にこの崖は羊は登れないと言う事も伝えて、それでもPLが<登攀>に挑戦したいのであれば、自由にさせると良いでしょう。
〜〜〜〜〜
B 森の小道
台詞
「静かな雰囲気の中、小鳥たちのさえずりが聞こえる。
木々の間を吹き抜ける爽やかな風が君達のほほをなでる。
小道が南北と西に向かって続いている。
よく見ると、木々の間に野生のリンゴが沢山なっているようだ。
食べても酸っぱいだけだろうが、喉の渇きは癒やせるかもしれない。
さて君達はどうする?」
PL達はエリアAで結果によって羊の痕跡やゴブリンの痕跡を調べようとするでしょう。
技能としてどのような調査をするか、PL達にアイデアを聞きましょう。
初心者が居たらここで技能の説明をするのも一つの手です。
<感知>p29、<狩猟>p31、<森の知識>p31 あたりが情報を得るのに有用だと思います。
<登攀>p29で木に登って辺りを見渡すというのも面白いかもしれません。
ヒーロー達が痕跡を発見出来たら、羊の足跡は西(エリアE)に、ゴブリンの足跡は南(エリアC)に向かって居る事を教えて下さい。
※リンゴは<登攀>p29の判定に成功すると、1d6個手に入ります。
4つ食べれば保存食一回分の代わりになるでしょう。
もちろん悠長にリンゴを取っているところをレインに見られると、ヒーロー達に対する尊敬のまなざしに陰りが出るでしょう。
このリンゴをヒーロー達が食べると、スッキリして頭が良くなったような気がします。
〜〜〜〜〜
C ゴブリンの根城
※エリアAから逃げたゴブリンが居たらここに居ます。
ヒーロー達が追ってくると、ゴブリン達は観念しており、交渉を持ちかけてきます。
「廃墟の中にキノコが沢山生えて居るのだが、邪魔者が居てキノコが取れない。
そいつを倒してくれたらキノコを狩って、また別の場所に行く」という内容です。
ヒーロー達が嘘かどうか怪しんだら、<口先>p30 などで判定すれば、「ゴブリンはとてもお腹が空いており、嘘を言っていない」事が解ります。
保存食2個(もしくはエリアBのリンゴ8個分)を渡してもゴブリン達はこの森から出ていきます。
ゴブリン達がエリアBのリンゴを一匹につき4つ食べると、急にキリッとした顔つきになり、「ポートブラックサンドを目指して旅立つ」という目的を得ます。
廃墟の中にあるのは頭の無くなった石ゴーレムでメイスやウォーハンマーの様な打撃武器か魔法でしかダメージを与えられません。
ゴーレムは君達が「最初に訪れた遺跡」の魔法の爆発の影響で頭が吹き飛び、この廃墟からは出ようとしません。
ゴーレムを倒すか、ゴブリンを倒すか、食料を渡すとこのエリアの脅威は無くなります。 (必ずしも倒す必要はありませんが)ゴーレムを倒した場合は、ゴブリン達は大喜びでキノコを袋に詰め込み、この森から出ていきます。
ゴブリンを倒した場合でも問題は解決され、エリアAで連れ去られた羊は戻ってきます。
・石ゴーレム 技術点8 体力点11 攻撃体数2 OTP p54
〜〜〜〜〜
D 急な流れの川
台詞
「目の前を轟々と音を立てて流れる川がある。
川縁は切り立った岩で出来ており、川の中にも大きな岩が突き出ており、激しく水しぶきを上げている。
川底は水流が激しく泡が立っておりよく見えないが、何かきらりと光る物がある様な気もする。
さて君達はどうする?」
ヒーローが川を渡りたい時は、技術点に-2のペナルティーを付けて<泳ぎ>p29の技能の判定が必要になります。
流されたヒーローは、激しく30メートルほど流され、岩に体を打ち付けて1d6点のダメージを受けます。
川のそこに有る光る物は「エルフ語で『月』と刻まれた金の腕輪」です。
<泳ぎ>p29 の判定に成功したヒーローはそれを拾い上げる事が出来ます。
金の腕輪は魔法が掛かっており、月明かりの下では松明と同じ明るさで光りますが、魔法の能力を持つヒーローが鑑定に成功するか、実際に月明かりの下で取り出してみてみるまでその効果は解りません。
腕輪は効果が解らない状態で売れば金貨15枚、効果が解った状態で売れば金貨50枚になります。
〜〜〜〜〜
E 濁った湖
GMの台詞
「君達が森を歩いて居ると、開けた場所に出る。
そこにはやや濁った湖が有り、中で羊が水浴びをしています。湖は底は見えないが、羊が泳いでいるぐらいなので、そんなに深くないようだ。」
レインは「大変、早く羊を助けて」とヒーロー達に懇願してきます。
PLの前に「mapE」を出し、GM用資料の「mapEGM」を見て、「羊」のコマを置きましょう。
このエリアではヒーローが羊を助けに湖に飛び込み羊の側まで行くと、「敵」と書かれてある場所に人オクトパスが現れて戦闘になります。
ベテランPLは襲撃を警戒する事でしょう。その場合は不意打ちの感知判定に+2のボーナスを上げて下さい。
湖の中で戦うと、技術点に-1のペナルティが入ります。
<泳ぎ>判定に成功するとそのラウンドはペナルティーを受けないという判定をしても構いません。
PLがアイデアを出して、湖に入らずに入らず羊を助け出した場合には、羊を追いかけて人オクトパスは地上に上がってきて戦闘になります。
羊さえ助け出せば,この戦闘からは逃げ出しても構いません。
〜〜〜〜〜
F 緩やかな流れの川
※エリアFとエリアIは特に何もありません。
シークレットダイスを振るなどしましょう。
PL達が怪しんで探し回るようであれば、特に何も無い事をぶっちゃけても良いですし、ワンダリングモンスターを出しても良いでしょう。
G 湖の中の聖樹
PLの前に「mapG」を出し、以下の文章を読み上げます。
GMの台詞
「開けた場所、少し低くなった場所に川の水が流れ込み、湖を作っている所に出た。
中央の少し小高くなった場所には樹齢千年を超えるような、神聖な雰囲気を纏った大きな樫の木が立っている。 中央の小島の木のふもとには一匹の巨人と、黒いローブを着た魔術師風の男が立っていて、なにやら話している。
魔術師の男は呪文を唱えると、巨人の斧がピカピカと光り始める。
魔術師の男は尊大な言い方で、「さあ巨人よ!我が主、ザラタン・マーと我が地獄の魔力によりて、貴様の斧は邪悪な神の祝福を受け、神木すら切り倒す鋭さを得た!この木を切り倒し、そなたの一族を救うのだ!!」
君達の勘は、この木が切り倒されると、何か良くない事が起こりそうな気がする。
ヒーロー達が近づくと魔術師がこちらに気がつき警告を発する。
「何者だ!この強大なる魔術師である我の前に姿を見せるとは、英雄気取りよほどの愚か者か?我が崇高なる邪悪な目的を邪魔せしめんとするなら、貴様等は己の運命を恨むことになるであろう!」
それを聞いた巨人は「え?邪悪な目的だったのか?」と聞き返してきます。
そうすると、黒いローブの魔術師は少し焦った様子で、「い、いや、奴らの目的が邪悪なのだ!私はそう言ったぞ!」と言います。」
〜〜〜〜〜
ここでヒーロー達に何かロールプレイさせてあげて下さい。
魔術師はヒーロー達を追い返そうとしますが、それが出来なさそうだと思うと、巨人をヒーロー達に巨人をけしかけます。
※フォレストジャイアントの技術点は、魔術師が掛けたストロングアームの呪文で+2されているので、実際には11まで上がっています。
その分、魔術師の魔術点は、2点減っています。
戦闘が始まると、ヒーロー達は中央の小島に向かって移動する必要がありますが、その前に一回、小島にある岩をジャイアントが投げてきます。
運試しに成功するとこの岩を避けられますが、失敗すると1d6点のダメージを受けます。
ジャイアントは小道の上で戦い、魔術師は、ジャイアントの後からスリープやフォースボルトの魔法を掛けてきます。
魔術師を直接攻撃するにはPLは何かアイデアを出さなければならないでしょう。
巨人の体力点がゼロになると、巨人は気絶して倒れます。
巨人は,魔術師に騙されているのですが、それを説明するためには、技術点を使った判定が必要になるでしょう。
巨人は頭が悪いので-2のペナルティが付きますが、<礼儀作法>の技能を使うか、エリアBのリンゴを一つでも食べさせるとこのペナルティは無くなります。
巨人を殺しても説得してもどちらでも構いません。
黒い魔術師は体力点が4点以下になると、逃げるか降伏しようとします。
○ボス
・フォレストジャイアント
ハイリホー 技術点9 体力点9 攻撃体数2 AFF p127
・黒魔術師
黒き衣のローブ(名前がローブ) 技術点4 体力点9 魔法点10
呪文
・ストロングアーム:魔術点2 AFF p78
・スリープ:魔術点2 AFF p79
・フォースボルト:魔術点2 AFF p78
〜〜〜〜〜
H 干上がった湖
GMの台詞
「君達が森を歩いて居ると、開けた場所に出る。
そこには干上がった湖が有り、もはや中央で3〜4メートルほどの水たまりとなった場所に、羊を抱えた白い衣を着た女性が倒れている。
湖の北西には大きな岩が置かれてあり、この湖への水の流入を堰き止めているようだ。
PLの前に「mapH」を出し、GM用資料の「mapHGM」を見て、「羊」と「神」のコマを置きましょう。
この神というのはこの湖の女神です。
ヒーロー達が岩を調べた場合。
邪悪な神の印が刻まれた岩が置かれており、なにやら異様な雰囲気を放っている。
※この岩には魔法が掛けられており、岩をどけようとしたヒーローは運試しを行わなければなりません。
失敗すると黒い稲妻が岩から迸り、1D3点のダメージを受けます。
湖の中央のに倒れている女性に近づくと、羊をがっしりと掴んだまま動きません、
PLたちが更に近づくと、女性は顔を上げ話しかけてきます。
「私はこの湖の女神、人間達よ、貴方たちがこの羊を返して欲しければ、ここから北に行った所にいる悪の魔術師を倒してきなさい。そうで無ければ・・・・・・そうで無ければこの羊は返しませんよ」と言います。
PL達が無理に羊を連れて行こうとすると、羊や女神の周りに神聖な障壁が出来、近づけなくなります。
それを見た女神は「これで解ったでしょう、私は神聖な女神、私を助けると良い事があるでしょう」と言います。
大体のPLはここで会話を諦めて、おとなしく北に向かうでしょう。
ちなみに北のGのエリアの魔法使いを倒すと、湖の北西にある岩は割れ、再びこのエリアの湖に水が満ちます。
そうなった後の女神は好意的に羊を返して、ヒーロー達の傷を癒やしこの森に居る間、怪我をすることが無くなるような祝福を授けてくれるでしょう。
これで5匹目の羊を取り返すことが出来たら「6 エンディング」に移動します。
〜〜〜〜〜
I 穏やかな流れの川
※エリアFとエリアIは特に何もありません。
シークレットダイスを振るなどしましょう。
PL達が怪しんで探し回るようであれば、特に何も無い事をぶっちゃけても良いですし、ワンダリングモンスターを出しても良いでしょう。
6 エンディング
GMの台詞
「なないろ羊を無事取り返したヒーロー達は、なないろ羊が生まれる秘密も解き明かして居るのでは無いでしょうか?
君達の活躍によって、この村には名産品が生まれ、少しずつだが裕福になっていくだろう。
古き女神の信仰も、この地の人々に根付いていくのかもしれない、その伝承には君達の名前が『良い感じに』語り継がれて行く事になるだろう。
君達の次の仕事は決まっている。
レイン達の親と一緒に、なないろ羊の毛をチャリスまで売りに行く行商の護衛だ。
君達の将来は暫くは安泰だろう。
だが今日の所はもう一晩泊まって、地元の農家の人達が振る舞ってくれる料理に舌鼓を打つことになるだろう。」
ヒーロー達の得た経験点は15点です。
七色羊を5匹とも助けていれば、追加で5点の経験値を上げて下さい・
お疲れ様でした。
全体マップ
個別マップ
これはTRPGシステム「アドバンスト・ファイティング・ファンタジー2版」のシナリオです。
初心者GM、初心者PL向けを意識して作ってみました。
想定PL人数は2〜4となっています。
場所はアランシア大陸のチャリスと言う都市の南西、逆風高原とトロール牙峠の間にあるコーブンと言う村から山の方に少し行った小さな村です。
ひつじを飼っている農家の小さな女の子から、5匹の七色のひつじが逃げ出したので捕まえて欲しいと言う依頼を受けるシナリオです。
2 キーパー向け情報
初心者GM、初心者PL向けを想定したシナリオで、
セッション時間は2〜3時間を予定しています。
PLが初心者での場合はサンプルキャラクターを使うと良いでしょう。
人数が3人の場合は、魔術師ヴィスレインと戦士系を一人、3人目は好きに選ぶと良いと思います。
戦闘も2〜3回程度で、短めのシナリオとなっています。
物語の背景は、悪の魔法使いザラタン・マーの部下が、森の奥に居る巨人をそそのかして聖樹を切ろうとしている所を、ひつじを探している途中の冒険者が偶然見つけ、これと戦うという流れになります。
クリア目標は、森の奥で聖樹を切り倒そうとしている巨人を何とかして「羊を5匹取り戻す事」とします。
なないろ羊は七色草を食べる事で毛が七色になって行きます。
七色草を作っているのは全体MAP Hのエリアに居る女神です。
女神自身はそれを知っていても知らないと言う設定でも構いません。
その場の雰囲気に合わせて面白い場面になるようにして下さい。
略語解説
・AFF 基本ルルブ
・OTP モンスター辞典
・BTP 超モンスター辞典
MAPは大きな森のMAPが1枚、
イベント用のMAPが4枚です。
モンスター辞典のp12〜13の地図をPLに見せれば、PL達が今回冒険する場所が何処なのか解りやすいと思います。
・技能判定の覚え書き
聞き耳は
技術点+「技能:感知」≧2d6
罠感知は
技術点+「技能:罠」≧2d6
森の知識(エルフ)
技術点+「技能:森の知識」≧2d6
動物の知識
技術点+「技能:動物の知識」≧2d6
鑑定
技術点+「技能:鑑定」≧2d6
で判定すると良いでしょう。
※魔法のアイテムの鑑定は、「鑑定」と「魔法の知識」が両方必要で有る事に注意してください。(P30)
3 主なNPC
○村人
・羊飼いの女の子 レイン 技術点6 体力点7 幸運点 8
※動物を従わせる時の判定は、技術点+3
・犬(実は狼) ボー 技術点7 体力点6 幸運点 7
※能力値のあるNPCはディレクターがアドリブで動かしてください。
特にレインは戦闘に参加させない方が良いでしょう。
ボーはレインを守る時にはレインの代わりに戦闘に参加するでしょう。
ゴブリンやその他の敵がヒーロー達を離れて女の子を攻撃しに行くシーンを作りたければ、アドリブで差し込んでみて下さい。
きっとPL達は自分たちが動かしているのがヒーローであると思いだしてくれる事でしょう。
○エネミー(p118)
・ゴブリン 技術点5 体力点5 攻撃体数1 AFF p127
・石ゴーレム 技術点8 体力点11 攻撃体数2 OTP p54
・人オクトパス 技術点7 体力点7 攻撃体数2 BTP p146
○ボス
・フォレストジャイアント
ハイリホー 技術点9 体力点9 攻撃体数2 AFF p127
・黒魔術師
黒き衣のローブ(名前がローブ) 技術点4 体力点9 魔法点10
呪文
・ストロングアーム AFF p78
・スリープ AFF p79
・フォースボルト AFF p78
○ワンダリングモンスター (P118)
※何かあったときの為に
・大ネズミ 技術点5 体力点4 攻撃体数1
・ゴブリン 技術点5 体力点5 攻撃体数1
・オーク 技術点6 体力点5 攻撃体数1
・狼 技術点7 体力点6 攻撃体数1
・大グモ 技術点7 体力点8 攻撃体数2
4 導入
GMの台詞
〜〜〜〜〜
場所はアランシア大陸のチャリスと言う都市の南西、逆風高原とトロール牙峠の間にあるコーブンと言う村から山の方に少し行った小さな村での話。
君達は落胆していた。古代遺跡の地図を手に入れ、一攫千金を夢見て山奥まで来たが、目的の遺跡は『魔法の爆発』の後が有り、遺棄されて久しかった。
『魔法によって変異したモンスター』の住処になっていた為これを討伐したが、特に金目の物も魔法の品も見当たらず君達は探索を中断した。
だがそんな君達に、魔物を討伐してくれたという事で村人達は親切にも食料を分けてくれ、一夜の宿を提供してくれた。
君達は傷を癒やし、お礼を言って止めてくれた農家を後にしようとしたところ、その家の小さな女の子が君達に声を掛けてきた。
「お願い、森の奥に逃げ込んだ『七色ひつじ』を探して」
七色ひつじとは古の文献に載っている魔法のひつじで、七色に光る毛が取れ、その毛で作ったセーターを着ると、吹雪の中でも寒さを感じないと言う伝承がある。まさかそれがこんな山奥で見つかるとは!?
詳しく話を聞くと、昔から体の一部に七色の毛が生えるひつじが居たが、そのひつじの子孫を増やして、やっと5匹まで増やしたらしい。
そのひつじが全部居なくなったらしい。
もしそのひつじが売れたら、山奥の村も裕福になるだろうし、少女は自分の牧羊犬と共に一人でひつじを探しに行ってしまうだろう。
(オフラインセッションなら、雰囲気たっぷりにPL達を見渡して少し声色を変え重厚感たっぷりに宣言しましょう)
君達が普通の冒険者ならこの依頼を断って山を下りても良い、だが忘れてはいけない、『君達はヒーロー』なのだ。
※ここでロールプレイがすきなPLが居たら、少し時間を取ってあげて下さい。
PLが引き受けると、少女の顔はぱっと明るくなります。
君達は少女の案内で、牧草地の奥にある森に、踏み入る事にした。
〜〜〜〜〜
5 MAPイベント
PLの前に「hitujimap1」か「hitujimapGM」をだしましょう。
PLに「この森は5×5を1エリアとして合計9エリアのMAPとなります。マップは上方向を北とします」と告げて下さい。
ディレクターは「hitujimapGM」を印刷して持っておくと良いと思います。
PL達は先ずAのエリアからスタートします。
目次(GM用情報)
A 茂みの深い広場
B 森の小道
C ゴブリンの根城
D 急な流れの川
E 濁った湖
F 緩やかな流れの川
G 湖の中の聖樹
H 干上がった湖
I 穏やかな流れの川
〜〜〜〜〜
A 茂みの深い広場
GMの台詞
「君達は細い小道を辿って森の中を歩く。
森に詳しい猟師やエルフの目で見るまでも無く、小道の上にはひつじの蹄の後が残されている。
何故かは解らないが、どうやらひつじは時々この小道を通って、森の奥に入っているらしい。
森が少し開けた場所に、茂みの深い場所がある。
ひつじの足跡はその茂みに向かって居るようだ。
ひつじの気配がする、だが同時に茂みから飛び出たゴブリンの頭も!?
〜〜〜〜〜
※ここで「mapA」をPLの前に出します。
「mapAGM」はディレクター用の資料です。
このギミックは、茂みの中に居る隠れた羊をゴブリンから助けるために、PL達が茂みに入る場面を想定しています。
羊の位置の処理が解りにくかったりめんどくさいなと感じたら、『羊の情報も公開』して構いません。楽しければそれが一番です。
「ゴ1」はゴブリン1の略で、1〜4まで体居ます。
「羊1」は羊で、1〜3匹居ますが、PLにはその位置が解らないようになっています。
ゴブリン、羊、PLは1手番にマスを一つ移動しながら移動します。
ゴブリンの移動は4方向にランダムに行動し、斜め方向に移動します。
羊の移動も4方向にランダムに行動し、上下左右に移動します。
4面ダイスを使うか、6面ダイスで5と6が出たら振り直しましょう。
特に何処が1かは決めていませんが、迷うようなは左上が1とします。
ゴブリンは羊と重なると羊を捕まえ、その位置で飛び上がって悦び、次のターンから下方向に斜めに移動し南のCのエリア(ゴブリンの根城があります)に逃げようとします。
『薄い緑の部分は、PLは4マス進めます(茂みの外に居たらゴブリンに追いつけるかも?)』
濃い緑の部分はどの方向にも1手番に1マス進めます。
PLとゴブリンが重なると、戦闘が始まります。
1戦闘ターンも1手番と数えます。
戦闘が始まったらヒーロー達は合流するかもしれません。
ゴブリンが羊を連れて逃げ去ってもCのエリアに行くので心配はありませんが、PLには伏せておき、NPCのレインに心配そうな顔をさせましょう。
PL達には緊迫感のあるイベントになるでしょう。
GMは「mapA」の上に、ゴブリンのコマを置きましょう。
ここで少女のレインが「あっ!あれは『斜め移動ゴブリン』よ!」と言います。
PLのコマは左上から下に向かって一列に並べて下さい。
1手番毎にゴブリン、羊、ヒーローの順番で動かしましょう。
ゴブリンが倒されるか、逃げ去っていなくなるとイベントは終了です。
イベントが終了すると、PL達は茂みの中に『七色に光る草』を1本見つけます。
<鑑定>(技術点+「技能:鑑定」≧2d6)に成功すると、この草が羊を七色に光らせているのでは無いかと解ります。
「運試し」をすると更にもう一本見つける事が出来ます。
この草は一本に付き金貨10枚で売れます。
ヒーロー達が少し持って行くぐらいは構わないでしょう。
見つけた羊たちはおとなしくレインとボーについて来ます。
ゴブリン 技術点5 体力点5 攻撃体数1 AFF p127
○戦闘後
※戦闘後治療P67
各戦闘後は『一回だけ』治療の判定を試みる事が出来るのでPLに教えると共に、「PLに有利なルールなので、憶えておいてください」と頼みましょう。
GMは不慣れなルールは忘れる事があります、大胆にPLに協力を頼みましょう。
<治療>p31の方法は
技術点+<技能:治療>≧2d6
です。
○このエリアから直接東のエリアDに進もうとした場合。
<登攀>p29に二回連続で成功すると登れます。
PLがどうしても行きたい場合は進めると教えてあげて下さい。
しかし同時にこの崖は羊は登れないと言う事も伝えて、それでもPLが<登攀>に挑戦したいのであれば、自由にさせると良いでしょう。
〜〜〜〜〜
B 森の小道
台詞
「静かな雰囲気の中、小鳥たちのさえずりが聞こえる。
木々の間を吹き抜ける爽やかな風が君達のほほをなでる。
小道が南北と西に向かって続いている。
よく見ると、木々の間に野生のリンゴが沢山なっているようだ。
食べても酸っぱいだけだろうが、喉の渇きは癒やせるかもしれない。
さて君達はどうする?」
PL達はエリアAで結果によって羊の痕跡やゴブリンの痕跡を調べようとするでしょう。
技能としてどのような調査をするか、PL達にアイデアを聞きましょう。
初心者が居たらここで技能の説明をするのも一つの手です。
<感知>p29、<狩猟>p31、<森の知識>p31 あたりが情報を得るのに有用だと思います。
<登攀>p29で木に登って辺りを見渡すというのも面白いかもしれません。
ヒーロー達が痕跡を発見出来たら、羊の足跡は西(エリアE)に、ゴブリンの足跡は南(エリアC)に向かって居る事を教えて下さい。
※リンゴは<登攀>p29の判定に成功すると、1d6個手に入ります。
4つ食べれば保存食一回分の代わりになるでしょう。
もちろん悠長にリンゴを取っているところをレインに見られると、ヒーロー達に対する尊敬のまなざしに陰りが出るでしょう。
このリンゴをヒーロー達が食べると、スッキリして頭が良くなったような気がします。
〜〜〜〜〜
C ゴブリンの根城
※エリアAから逃げたゴブリンが居たらここに居ます。
ヒーロー達が追ってくると、ゴブリン達は観念しており、交渉を持ちかけてきます。
「廃墟の中にキノコが沢山生えて居るのだが、邪魔者が居てキノコが取れない。
そいつを倒してくれたらキノコを狩って、また別の場所に行く」という内容です。
ヒーロー達が嘘かどうか怪しんだら、<口先>p30 などで判定すれば、「ゴブリンはとてもお腹が空いており、嘘を言っていない」事が解ります。
保存食2個(もしくはエリアBのリンゴ8個分)を渡してもゴブリン達はこの森から出ていきます。
ゴブリン達がエリアBのリンゴを一匹につき4つ食べると、急にキリッとした顔つきになり、「ポートブラックサンドを目指して旅立つ」という目的を得ます。
廃墟の中にあるのは頭の無くなった石ゴーレムでメイスやウォーハンマーの様な打撃武器か魔法でしかダメージを与えられません。
ゴーレムは君達が「最初に訪れた遺跡」の魔法の爆発の影響で頭が吹き飛び、この廃墟からは出ようとしません。
ゴーレムを倒すか、ゴブリンを倒すか、食料を渡すとこのエリアの脅威は無くなります。 (必ずしも倒す必要はありませんが)ゴーレムを倒した場合は、ゴブリン達は大喜びでキノコを袋に詰め込み、この森から出ていきます。
ゴブリンを倒した場合でも問題は解決され、エリアAで連れ去られた羊は戻ってきます。
・石ゴーレム 技術点8 体力点11 攻撃体数2 OTP p54
〜〜〜〜〜
D 急な流れの川
台詞
「目の前を轟々と音を立てて流れる川がある。
川縁は切り立った岩で出来ており、川の中にも大きな岩が突き出ており、激しく水しぶきを上げている。
川底は水流が激しく泡が立っておりよく見えないが、何かきらりと光る物がある様な気もする。
さて君達はどうする?」
ヒーローが川を渡りたい時は、技術点に-2のペナルティーを付けて<泳ぎ>p29の技能の判定が必要になります。
流されたヒーローは、激しく30メートルほど流され、岩に体を打ち付けて1d6点のダメージを受けます。
川のそこに有る光る物は「エルフ語で『月』と刻まれた金の腕輪」です。
<泳ぎ>p29 の判定に成功したヒーローはそれを拾い上げる事が出来ます。
金の腕輪は魔法が掛かっており、月明かりの下では松明と同じ明るさで光りますが、魔法の能力を持つヒーローが鑑定に成功するか、実際に月明かりの下で取り出してみてみるまでその効果は解りません。
腕輪は効果が解らない状態で売れば金貨15枚、効果が解った状態で売れば金貨50枚になります。
〜〜〜〜〜
E 濁った湖
GMの台詞
「君達が森を歩いて居ると、開けた場所に出る。
そこにはやや濁った湖が有り、中で羊が水浴びをしています。湖は底は見えないが、羊が泳いでいるぐらいなので、そんなに深くないようだ。」
レインは「大変、早く羊を助けて」とヒーロー達に懇願してきます。
PLの前に「mapE」を出し、GM用資料の「mapEGM」を見て、「羊」のコマを置きましょう。
このエリアではヒーローが羊を助けに湖に飛び込み羊の側まで行くと、「敵」と書かれてある場所に人オクトパスが現れて戦闘になります。
ベテランPLは襲撃を警戒する事でしょう。その場合は不意打ちの感知判定に+2のボーナスを上げて下さい。
湖の中で戦うと、技術点に-1のペナルティが入ります。
<泳ぎ>判定に成功するとそのラウンドはペナルティーを受けないという判定をしても構いません。
PLがアイデアを出して、湖に入らずに入らず羊を助け出した場合には、羊を追いかけて人オクトパスは地上に上がってきて戦闘になります。
羊さえ助け出せば,この戦闘からは逃げ出しても構いません。
〜〜〜〜〜
F 緩やかな流れの川
※エリアFとエリアIは特に何もありません。
シークレットダイスを振るなどしましょう。
PL達が怪しんで探し回るようであれば、特に何も無い事をぶっちゃけても良いですし、ワンダリングモンスターを出しても良いでしょう。
G 湖の中の聖樹
PLの前に「mapG」を出し、以下の文章を読み上げます。
GMの台詞
「開けた場所、少し低くなった場所に川の水が流れ込み、湖を作っている所に出た。
中央の少し小高くなった場所には樹齢千年を超えるような、神聖な雰囲気を纏った大きな樫の木が立っている。 中央の小島の木のふもとには一匹の巨人と、黒いローブを着た魔術師風の男が立っていて、なにやら話している。
魔術師の男は呪文を唱えると、巨人の斧がピカピカと光り始める。
魔術師の男は尊大な言い方で、「さあ巨人よ!我が主、ザラタン・マーと我が地獄の魔力によりて、貴様の斧は邪悪な神の祝福を受け、神木すら切り倒す鋭さを得た!この木を切り倒し、そなたの一族を救うのだ!!」
君達の勘は、この木が切り倒されると、何か良くない事が起こりそうな気がする。
ヒーロー達が近づくと魔術師がこちらに気がつき警告を発する。
「何者だ!この強大なる魔術師である我の前に姿を見せるとは、英雄気取りよほどの愚か者か?我が崇高なる邪悪な目的を邪魔せしめんとするなら、貴様等は己の運命を恨むことになるであろう!」
それを聞いた巨人は「え?邪悪な目的だったのか?」と聞き返してきます。
そうすると、黒いローブの魔術師は少し焦った様子で、「い、いや、奴らの目的が邪悪なのだ!私はそう言ったぞ!」と言います。」
〜〜〜〜〜
ここでヒーロー達に何かロールプレイさせてあげて下さい。
魔術師はヒーロー達を追い返そうとしますが、それが出来なさそうだと思うと、巨人をヒーロー達に巨人をけしかけます。
※フォレストジャイアントの技術点は、魔術師が掛けたストロングアームの呪文で+2されているので、実際には11まで上がっています。
その分、魔術師の魔術点は、2点減っています。
戦闘が始まると、ヒーロー達は中央の小島に向かって移動する必要がありますが、その前に一回、小島にある岩をジャイアントが投げてきます。
運試しに成功するとこの岩を避けられますが、失敗すると1d6点のダメージを受けます。
ジャイアントは小道の上で戦い、魔術師は、ジャイアントの後からスリープやフォースボルトの魔法を掛けてきます。
魔術師を直接攻撃するにはPLは何かアイデアを出さなければならないでしょう。
巨人の体力点がゼロになると、巨人は気絶して倒れます。
巨人は,魔術師に騙されているのですが、それを説明するためには、技術点を使った判定が必要になるでしょう。
巨人は頭が悪いので-2のペナルティが付きますが、<礼儀作法>の技能を使うか、エリアBのリンゴを一つでも食べさせるとこのペナルティは無くなります。
巨人を殺しても説得してもどちらでも構いません。
黒い魔術師は体力点が4点以下になると、逃げるか降伏しようとします。
○ボス
・フォレストジャイアント
ハイリホー 技術点9 体力点9 攻撃体数2 AFF p127
・黒魔術師
黒き衣のローブ(名前がローブ) 技術点4 体力点9 魔法点10
呪文
・ストロングアーム:魔術点2 AFF p78
・スリープ:魔術点2 AFF p79
・フォースボルト:魔術点2 AFF p78
〜〜〜〜〜
H 干上がった湖
GMの台詞
「君達が森を歩いて居ると、開けた場所に出る。
そこには干上がった湖が有り、もはや中央で3〜4メートルほどの水たまりとなった場所に、羊を抱えた白い衣を着た女性が倒れている。
湖の北西には大きな岩が置かれてあり、この湖への水の流入を堰き止めているようだ。
PLの前に「mapH」を出し、GM用資料の「mapHGM」を見て、「羊」と「神」のコマを置きましょう。
この神というのはこの湖の女神です。
ヒーロー達が岩を調べた場合。
邪悪な神の印が刻まれた岩が置かれており、なにやら異様な雰囲気を放っている。
※この岩には魔法が掛けられており、岩をどけようとしたヒーローは運試しを行わなければなりません。
失敗すると黒い稲妻が岩から迸り、1D3点のダメージを受けます。
湖の中央のに倒れている女性に近づくと、羊をがっしりと掴んだまま動きません、
PLたちが更に近づくと、女性は顔を上げ話しかけてきます。
「私はこの湖の女神、人間達よ、貴方たちがこの羊を返して欲しければ、ここから北に行った所にいる悪の魔術師を倒してきなさい。そうで無ければ・・・・・・そうで無ければこの羊は返しませんよ」と言います。
PL達が無理に羊を連れて行こうとすると、羊や女神の周りに神聖な障壁が出来、近づけなくなります。
それを見た女神は「これで解ったでしょう、私は神聖な女神、私を助けると良い事があるでしょう」と言います。
大体のPLはここで会話を諦めて、おとなしく北に向かうでしょう。
ちなみに北のGのエリアの魔法使いを倒すと、湖の北西にある岩は割れ、再びこのエリアの湖に水が満ちます。
そうなった後の女神は好意的に羊を返して、ヒーロー達の傷を癒やしこの森に居る間、怪我をすることが無くなるような祝福を授けてくれるでしょう。
これで5匹目の羊を取り返すことが出来たら「6 エンディング」に移動します。
〜〜〜〜〜
I 穏やかな流れの川
※エリアFとエリアIは特に何もありません。
シークレットダイスを振るなどしましょう。
PL達が怪しんで探し回るようであれば、特に何も無い事をぶっちゃけても良いですし、ワンダリングモンスターを出しても良いでしょう。
6 エンディング
GMの台詞
「なないろ羊を無事取り返したヒーロー達は、なないろ羊が生まれる秘密も解き明かして居るのでは無いでしょうか?
君達の活躍によって、この村には名産品が生まれ、少しずつだが裕福になっていくだろう。
古き女神の信仰も、この地の人々に根付いていくのかもしれない、その伝承には君達の名前が『良い感じに』語り継がれて行く事になるだろう。
君達の次の仕事は決まっている。
レイン達の親と一緒に、なないろ羊の毛をチャリスまで売りに行く行商の護衛だ。
君達の将来は暫くは安泰だろう。
だが今日の所はもう一晩泊まって、地元の農家の人達が振る舞ってくれる料理に舌鼓を打つことになるだろう。」
ヒーロー達の得た経験点は15点です。
七色羊を5匹とも助けていれば、追加で5点の経験値を上げて下さい・
お疲れ様でした。
全体マップ
個別マップ
コメントをかく